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民法・昨日の講義の急所 [司法書士試験・民法]



  復習 民法(カテゴリー別・リンク)


 おはようございます!

 昨日、5月18日(火)は、1年コースの民法の講
義でした。

 みなさん、お疲れさまでした!

 今回は、前回の続きの共有を中心に、所有権その他
のテーマを解説しました。

 その中でも、共有はよく出るテーマです。

 毎年出るものと思っていいくらいに重要です。

 判例からの出題がメインとなりますから、判例の内
容をよく理解しながら復習をしておいてください。

 特に、前回の講義で解説した判例ですね。

 共有者の1人が共有物を独占して使用しているケー
スで、他の共有者は明渡しを請求できるか。

 こうした判例が、繰り返し出題されます。

 でるトコをフル活用して、効率よく復習しておいて
ください。

 また、今年受験するみなさんも、この機会に、共有
を振り返っておくといいでしょう。

 以下、過去問です。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

(過去問)

Q1
 Aが、Bの所有する甲建物を無権原で占有し、甲建
物に増築をした場合には、当該増築部分が甲建物の構
成部分になったときであっても、Bは、Aに対し、甲
建物の所有権に基づき、当該増築部分の撤去を請求す
ることができる(平30-7-ウ)。

Q2
 甲建物を各3分の1の持分の割合で共有しているA、
B及びCの間に共有物不分割の特約がある場合でも、
Aは、B及びCの承諾を得ずに、自己の持分をDに譲
渡することができる(平31-11-イ)。

Q3
 A、B及びCが各3分の1の持分の割合で甲土地を
共有しており、その全員で甲土地をDに賃貸した場合、
その賃貸借契約を解除するためには、A、B及びCの
全員が解除権を行使しなければならない(平30-10-
ア)。

Q4
 A、B及びCが甲土地を共有している場合において、
AがB及びCの同意を得ずに、その全部を占有し、使
用しているときは、B及びCは、Aに対し、甲土地の
全部をB及びCに明け渡すことを請求することができ
る(平27-10-イ)。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


A1 誤り

 撤去を請求することはできません。

 増築部分が甲建物の構成部分になったことにより、
Bがその所有権を取得するからです。

 この手の問題は、割とよく出ます。


A2 正しい

 そのとおり、正しいです。

 各共有者は、自己の持分を自由に譲渡できます。

 それは、共有者間に共有物の不分割の特約がある場
合であっても同じです。

 その特約が登記されていれば、譲受人もこれに拘束
されるというだけです。


A3 誤り

 全員で解除権を行使することを要しません。

 その持分価格の過半数をもってすれば足ります。


A4 誤り

 BとCは、Aに対し、当然には明渡しを請求するこ
とはできません。

 勝手に占有しているとはいえ、Aは共有者の1人で
あり、共有物の全部を使用収益する権原を有している
からです。

 共有のテーマからの定番の問題の一つです。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 司法書士試験の民法では、物権編からの出題がとて
も多いです。

 ここからの得点が、かなり重要です。

 次回の講義までに、物権編のここまでをできる限り
復習しておいてください。

 繰り返しの学習が大切ですね。

 では、今日も一日頑張りましょう!

 また更新します。




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