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今日の一日一論点 [一日一論点]



  復習 一日一論点(カテゴリー別・リンク)


 おはようございます!

 何だかんだと、10月も下旬になりましたね。

 もうすぐ11月かと思うと、早いものです。

 では、早速、今日の一日一論点です。

 今日は民法を振り返りましょう。


(一日一論点)民法

民法333条(先取特権と第三取得者)

 先取特権は、債務者がその目的である動産をその第
三取得者に引き渡した後は、その動産について行使す
ることができない。


 先取特権は、今年の本試験でも出題されましたが、
これは重要な条文ですね。

 このあたり、どういうことを学習したのか、この機
会に振り返ってみてください。

 以下、過去問です。


   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

(過去問)

Q1
 動産売買の先取特権の目的物である動産が第三者に
売却された場合には、その引渡しが占有改定の方法に
よりされたときであっても、先取特権者は、その動産
に対して先取特権を行使することができない(平28-
11-ウ)。

Q2
 Aがその所有する動産甲を目的とする譲渡担保権を
Bのために設定し、占有改定による引渡しをした後、
AがCに動産甲を譲渡し、占有改定による引渡しをし
た場合、Bは、Cに対し、動産甲についての譲渡担保
権を主張することができない(平27-8-イ)。

Q3
 土地の賃借人がその土地上に自ら所有する建物を譲
渡担保の目的とした場合には、その譲渡担保の効力は、
土地の賃借権には及ばない(平29-15-エ)。

Q4
 譲渡担保権設定者は、譲渡担保権者が清算金の支払
又はその提供をせず、清算金がない旨の通知もしない
間であっても、譲渡担保権者に対し受戻権行使の利益
を放棄することにより清算金の支払を請求することが
できる(平28-15-イ)。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


A1 正しい

 そのとおり、正しいです(大判大6.7.26)。

 ポイントは、333条にいう引渡しには、占有改定に
よる引渡しも含まれるということ。

 そして、第三者が、先取特権の存在について悪意で
あっても、先取特権を行使することができないという
ことです。


A2 誤り

 Bは、譲渡担保をCに主張することができます
(最判昭30.6.2)。

 動産を目的とする譲渡担保の第三者対抗要件は引渡
しなので、動産の二重譲渡と同じように考えればよい
ですね(民法178条)。

 そして、178条の引渡しには、占有改定による引渡
しも含まれますから、先に引渡しを受けたBがCに優
先します。


A3 誤り

 借地上の建物に設定した譲渡担保の効力は、借地権
(土地の賃借権)にも及びます(最判昭51.9.21)。

 このあたりは、借地上の建物に抵当権を設定した場
合と同じように考えればよろしいですね。


A4 誤り

 譲渡担保権の設定者は、受戻権を放棄して清算金の
支払を請求することはできません(最判平8.11.22)。

 これを認めると、譲渡担保権者に譲渡担保権の実行
を強いることになって、相当ではないからです。

 ちなみに、この判例は、今年も出ていました。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・


 譲渡担保は、近年、ほぼ毎年出ているので、今回も
そのあたりをピックアップしました。

 譲渡担保は、来年も出るものと思って、準備をして
おいた方がいいですね。

 では、今日も一日頑張りましょう!

 また更新します。




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