不動産登記法、折り返し地点 [司法書士試験・不登法]
復習 不動産登記法(カテゴリー別・リンク)
おはようございます!
昨日、7月28日(火)は、1年コースの不動産登記
法の講義でした。
みなさん、お疲れさまでした!
昨日の講義では、相続と遺贈の問題、名変、相続登
記の途中までを解説しました。
名変からはテキスト2に入りました。
不動産登記法も、折り返しということになります。
さて、昨日の範囲では、遺贈に関する登記手続が特
に大事です。
遺言執行者がいる場合といない場合で区別して、申
請情報と添付情報、よく整理しておいてください。
また、名変は、近年の記述式ではほぼ毎年聞かれて
います。
登記記録を見て、名変が必要かどうかを判断できる
ようにしていきましょう。
そのためにも、登記記録のどういうところを確認し
たらよいか、という視点を養っていってください。
相続登記に関しては、テキスト1の最初の方で学習
した内容も、あわせて復習するといいですね。
では、過去問です。
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(過去問)
Q1
「相続人中の一人であるAに相続させる」との文言
のある遺言書を提供して相続登記を申請する場合には、
相続を証する情報として提供すべき情報は、被相続人
の死亡した事実及びAが相続人であることを明らかに
するもののみで足りる(平5-26-2)。
Q2
共同相続を原因とする所有権の移転の登記(以下、
「相続登記」という。)がされた後、共同相続人のう
ちの一人に特定の不動産を相続させる旨の公正証書遺
言が発見されたときは、当該不動産を相続した相続人
を登記権利者とし、他の共同相続人を登記義務者とし
て、当該相続登記の更正の登記を申請することができ
る(平16-26-ア)。
Q3
「遺言執行者は、不動産を売却してその代金中より
負債を支払い、残額を受遺者に分配する」旨の遺言に
基づき、遺言執行者が不動産を売却した場合に、買主
名義に所有権の移転の登記を申請するには、その不動
産について相続による所有権の移転の登記を経なけれ
ばならない(昭57-15-2)。
Q4
Aが所有権の登記名義人である甲土地について、B
が占有を開始した時より前にAが死亡していた場合に
おいて、甲土地についてBの取得時効が完成したとし
てBを登記権利者とする時効取得による所有権の移転
の登記を申請するときは、その前提としてAの相続人
への所有権の移転の登記を申請しなければならない
(平26-20-イ)。
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A1 正しい
そのとおり、正しいです。
A以外の相続人を証する情報の提供は不要です。
法定相続分による相続登記の場合とよく比較して
おきましょう。
A2 正しい
そのとおりです。
ある不動産をAに相続させる旨の遺言がされた場合、
相続の開始と同時に、その不動産の所有権はAに帰属
します。
そのため、共同相続による登記は当初から誤りがあっ
たことになり、更正の登記を申請することができます。
A3 正しい
そのとおりです。
清算型遺贈がされた場合、買主名義の登記の前提と
して、相続登記を要します(先例昭45.10.5-4160)。
A4 正しい
そのとおり、正しいです。
今回の範囲と直接は関係ないですが、ある登記をす
る前提として相続登記を要するかという点で前問との
関連問題です。
この時効と登記のほか、農地の場合でも同様の問題
がありました。
この機会に復習しておいて欲しいと思います。
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テキスト2では、所有権や抵当権など、個別の権利
に関する登記を中心に学習していきます。
また、ここからは、申請情報もきちんと書けるよう
にしていって欲しいと思います。
その際、添付情報を正確に特定できるかどうかが重
要になります。
改めて、テキスト1の冒頭で学習した添付情報に関
する部分を何回も確認するようにしてください。
では、今日も一日頑張りましょう!
また更新します。
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2020-07-29 05:01