SSブログ

祝日前の一日一論点 [一日一論点]



  復習 一日一論点(カテゴリー別・リンク)


 おはようございます!

 明日からはGWですね。

 そんな祝日前の一日一論点、早速、確認しましょう。


(一日一論点)不動産登記法


民法398条の9第2項
2 元本の確定前にその債務者について合併があった
 ときは、根抵当権は、合併の時に存する債務のほか、
 合併後存続する法人又は合併によって設立された法
 人が合併後に負担する債務を担保する。

 根抵当権の理解に、民法の条文は欠かせません。

 上記は、根抵当権の債務者に合併があった場合の規
定です。

 この場合、どの範囲の債務が根抵当権によって担保
されるのか、この点をよく確認しておきましょう。

 以下、過去問です。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

(過去問)

Q1
 吸収分割を原因とする抵当権の移転の登記を申請す
る場合には、登記原因証明情報として、会社分割の記
載がある吸収分割承継会社の登記事項証明書を提供す
れば足りる(平20-20-オ)。

Q2
 相続を登記原因とする債務者の変更の登記及び指定
債務者の合意の登記がされた根抵当権の共同担保とし
て、他の不動産に根抵当権を追加設定する旨の登記を
申請する場合において、申請情報の内容とすべき債務
者の氏名は、登記された指定債務者の合意において定
められた者の氏名のみである(平22-17-ウ)。

Q3
 根抵当権の元本の確定前に債務者を吸収分割会社と
する吸収分割があった場合には、分割契約書に当該根
抵当権で担保すべき債権の範囲について会社分割後に
吸収分割承継会社が負担する債務のみとする旨の定め
があるときであっても、当該定めに従った当該根抵当
権の変更の登記の前提として、会社分割を原因とする
債務者を吸収分割会社及び吸収分割承継会社とする根
抵当権の変更の登記の申請をしなければならない
(令2-13-オ)。

Q4
 A社(吸収分割株式会社)を債務者とする元本の確
定前の根抵当権について、B社(吸収分割承継株式会
社)に対して根抵当権者が吸収分割前から有する債権
を当該根抵当権の被担保債権とするときは、会社分割
を登記原因とする債務者の変更の登記の後、債権の範
囲の変更の登記を申請しなければならない
(平25-25-オ)。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


A1 誤り

 登記事項証明書の提供だけでは、足りません。

 これに加えて、分割契約書の提供も要します。

 この点は、所有権も同じです。


A2 誤り

 指定債務者の氏名だけでは足りません。

 被相続人の氏名や死亡の年月日、相続人全員の氏名
など、とにかくたくさん書きます。

 正確なところは、テキストの申請情報の記載例を確
認しておきましょう。

 この問は、問題文を読んで、どういう場面の登記で
あるかがすぐにわかるようにすることが大事です。

 そして、申請書のひな形が思い浮かべることができ
れば、すぐに解答できると思います。


A3 正しい

 そのとおり、正しいです。

 分割契約の内容に関係なく、とにかく、承継会社を
債務者に加える変更登記を要します。

 長い問題文ですが、聞いていることは基本です。

 根抵当権の債務者に会社分割があったときの登記手
続を、よく理解しておきましょう。

 この問題文を読みながら、正しい内容だときちんと
納得できることが大切です。


A4 正しい

 そのとおり、正しいです。

 根抵当権者が、分割前から承継会社のB社に対して
有する債権は、根抵当権によって担保されません。

 これを担保させるためには、根抵当権の債権の範囲
に追加する必要があります。

 個人的には、この問を、きちんと理解できるように
して欲しいなと思っています。

 一日一論点では合併でしたが、合併も会社分割もこ
の点の話は同じです。

 どの範囲の債権を担保するのか、この点をよく理解
して欲しいと思います。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 根抵当権と合併といえば、元本確定請求の件が大事
ですが、みなさん大丈夫でしょうか?

 単に、債務者兼設定者の場合に確定請求できない、
と理解していませんか?

 正確には、根抵当権の債務者を消滅会社とする合併
があった場合です。

 この場合に、債務者兼設定者であるときは、設定者
は確定請求できません。

 根抵当権者に合併があったときは、債務者兼設定者
でも、確定請求できます。

 この点、正確に理解できている人はいいですが、え?
そうなの?と思った人。

 今すぐ、条文をよく確認してください。

 では、今日も一日頑張りましょう!

 また更新します。

 一人でも多くの方が合格できますように(^^)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。