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会社法・昨日の講義の急所 [司法書士試験・会社法]



  復習 会社法(カテゴリー別・リンク)


 おはようございます!

 昨日、10月24日(日)は、会社法、記述式の講
義でした。

 みなさん、お疲れさまでした!

 昨日の会社法の講義では、新株予約権を中心に解説
をしました。

 新株予約権の募集の手続は、募集株式の発行とほぼ
同じ作りになっています。

 ですので、まずは、募集株式の発行の復習を優先す
ることが大事ですよね。

 また、取得請求権付株式などの取得の対価として新
株予約
権を発行するときの添付書面にも注意です。

 対価が株式の場合とよく比較しておいてください。

 いつものようにでるトコを使って、今日までのとこ
ろをよく振り返っておいてください。

 では、過去問です。

 なお、上場会社が、取締役への報酬として新株予約
権を発行する場合を考慮しないで解答しましょう。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(過去問)

Q1
 株式会社は、新株予約権を引き受ける者の募集をし
ようと
する場合には、募集事項として、募集新株予約
権と引換えに
金銭の払込みを要しないこととする旨を
定めることはできな
い(平24-29-ア)。

Q2
 株式会社は、その発行する新株予約権を引き受ける
者の募
集をしようとするときは、募集新株予約権の内
容として、そ
の行使に際して出資を要しない旨を定め
ることができない
(平30-29-ア)。

Q3
 取締役会設置会社にあっては、発行をしようとする
募集新
株予約権の目的である株式の一部が譲渡制限株
式であるとき
は、募集新株予約権の引受けの申込みを
した者の中から募集
新株予約権の割当てを受ける者を
定め、及びその者に割り当
てる募集新株予約権の数を
定める決定は、取締役会の決議に
よらなければならな
い(平24-29-エ)。


Q4
 株主に募集新株予約権の割当てを受ける権利を与え
る場合
において、割当てを受ける募集新株予約権の数
に一に満たな
い端数が生ずるときは、当該端数は切り
捨てられ、株主は、
当該端数について募集新株予約権
の割当てを受ける権利を有
しない(平23-29-オ)。

Q5
 譲渡制限新株予約権の譲渡等承認請求について、会
社が承
認をしない場合には、当該会社又は指定買取人
が当該新株予
約権を買い取らなければならない
(平23-29-ア)。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


A1 誤り

 設問は、新株予約権の「発行」の場面です。

 そして、新株予約権は、無償で発行することもでき
ます
(238条1項2号)。


A2 正しい

 そのとおりです(236条1項2号)。

 本問は、前問と異なり、新株予約権の「行使」の場
面です。


 新株予約権の行使の際は出資の履行を伴うので、出
を要しない旨を定めることはできません。

 Q1とセットで学習しましょう。

 ちなみに、最初に上場会社は考慮しないと書いたの
は、改正によりこの問題に影響が出るためです。



A3 正しい

 そのとおり、正しいです(243条2項1号)。

 募集株式の発行でいえば、募集する株式が譲渡制限
株式で
あるときには割当て決議を要するという204条
2項に対応する
規定です。


A4 正しい

 そのとおりです(241条2項ただし書)。

 これも、募集株式の発行でいえば、202条2項ただ
し書に
対応する規定です。


A5 誤り

 譲渡制限新株予約権の譲渡等承認請求については、
本問の
ような買取の制度はありません(264条参照)。

 譲渡制限株式の譲渡等承認請求についての138条と
見比べ
てみましょう。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 今回は、ちょっと気合いを入れて5問ピックアップ
しました。

 最初にも書いたとおり、この機会に、募集株式の発
行をよく復習しておいて欲しいなと思います。

 記述式については、いつものとおり、復習と次回に
向けての4問を解いておいてください。

 では、今週も一週間、頑張りましょう!

 また更新します。

 一人でも多くの方が合格できますように(^^)

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